現在、多系統萎縮症(MSA)患者さんの病気の進行を遅らせる可能性のある治験薬を評価するため、医療専門家により試験が行われています。あなた、またはあなたの身近にいる方がMSAと診断されているなら、この治験への参加資格があるかもしれません。
MASCOT試験について詳細をご覧いただき、あなたがご参加いただけるかご確認ください。
MASCOT試験は、治験薬(Lu AF82422)が効果的かつ安全にMSA患者さんの疾患進行を遅らせるかどうかを調べるのに役立ちます。
MASCOT試験への参加資格がある場合、治験薬またはプラセボ(有効成分の入っていない偽薬)のいずれかの投与を受けるよう無作為(任意)に選ばれます。約360名の参加者のうち、約240名が治験薬の投与を受け、約120名がプラセボの投与を受けます。
- 治験薬群(治験薬投与群に割り付けられる可能性は2/3)
- プラセボ群(この群に割り付けられる可能性は1/3)。プラセボは治験薬と見た目は同じですが、有効成分は入っていません。
治験薬(またはプラセボ)は、4週間ごとに、静脈内投与(静脈内に注入)されます。

次の条件を満たしている方が参加対象となります。
- 40~75歳である
- MSAと診断されており、身体運動異常に関連するMSA症状の発症から5年未満である
- 治験期間を通して、観察者質問票に(治験実施施設来院時に)回答できる信頼できる介護者がいる
- この治験での介護者とは、通常、週に約3時間以上をあなたと過ごし、あなたの症状について治験チームに伝える手助けができる人を指します。
MASCOT試験への参加の適格性を満たすには、他にもいくつかの要件に適合する必要があります。詳細については、お近くの治験実施施設にお問い合わせください。
治験実施国
このウェブサイトには、MASCOT試験に参加する治験実施施設の所在地が表示されます。各治験実施施設で実施準備状況が異なるため、すべての治験実施施設が現在患者を募集しているわけではありません。
このウェブサイトには、MASCOT試験に参加する治験実施施設の所在地が表示されます。各治験実施施設で実施準備状況が異なるため、すべての治験実施施設が現在患者を募集しているわけではありません。
このウェブサイトには、MASCOT試験に参加する治験実施施設の所在地が表示されます。各治験実施施設で実施準備状況が異なるため、すべての治験実施施設が現在患者を募集しているわけではありません。
この治験は、あなたが任意の非盲検延長投与期間へ継続するかどうかによって、2年以上の参加期間となります。参加期間は次のとおりです。
- スクリーニング期間: 参加資格があるかどうかを判断します(3~6週間)
- プラセボ対照期間: 参加者の2/3が治験薬の投与を受け、1/3がプラセボの投与を受けます (72週間)
- 任意の非盲検期間: 対照期間にプラセボの投与を受けていた参加者も含めて、参加者全員が治験薬の投与を受けます(72週間)
- 安全性追跡期間: (治験薬の最終投与から20週間)
治験実施施設への来院は20~38回予定されています(非盲検投与期間を継続するかどうかにより異なります)。
臨床研究・治験は、治験薬が特定の疾患や患者集団の治療に安全で効果的であるかどうかを判断するために必要です。
これらの治験中、投与される治験薬の効果についての情報が収集されます。治験が終了すると、治験依頼者(治験薬を開発している製薬企業)は、慎重にデータを評価し、規制当局への治験薬の承認申請を決定します。提出されたデータに基づき、規制当局は治験薬の使用の承認を決定します。
参加する患者さんの権利、安全、プライバシーを守るために、治験中はガイドラインや規則に従わなくてはなりません。これらの規則により、治験が倫理的に、また承認された医療基準に従って実施されることが保証されます。
よくある質問
この治験の目的は、治験薬(Lu AF82422)が効果的かつ安全に多系統萎縮症(MSA)患者さんの疾患進行を遅らせるかどうかを調べることです。
約360 名の患者さんがMASCOT試験に参加する予定です。
MASCOT試験への参加費用はかかりません。あなたが本試験参加に適格と判断され、参加を決められましたら以下を受けることができます。
- 治験薬(またはプラセボ)
- 治験期間を通して綿密な治療とフォローアップ
- 治験に関連する妥当な交通費と食事代などの負担を軽減することを目的とした負担軽減費の支給
介護者は、介護している患者さんに代わってこの治験への参加を検討し、プレスクリーニング質問票に記入することができます。
治験中、本試験の治験薬またはプラセボの投与を受けていただきます。 プラセボは、治験薬と見た目は同じですが、有効成分が入っていません。プラセボ対照試験では、一方の群が有効成分の入っていない薬剤(プラセボ)の投与を受け、もう一方の群は有効成分の入っている薬剤(治験薬)の投与を受けます。この試験デザインは、対象とする治験薬に効果があるかどうかを調べるために、十分考案された内容です。
MASCOT試験では、あなたの健康状態と生活の質をモニタリングするために、さまざまな検査と評価を受けていただきます[身体検査と神経学的検査、バイタルサイン、血液検査と尿検査、心電図検査、画像検査(MRI)、腰椎穿刺(「脊椎穿刺」とも呼ばれます)、質問票の記入など]。
介護者の方の治験への参加も求められ、治験期間を通して定期的に質問票に記入していただきます。
どの治験でも、参加は完全に自由意思によるものです。参加するかどうかの判断が、現在受けている、または将来受けることになる通常の診察や治療に影響を及ぼすことは一切ありません。本試験への参加が適格と判断され、一度治験への参加を決めた場合でも、理由に関わらずいつでも参加を取りやめることができます。
治験参加者には、治験に関連する妥当な交通費および食事代などの負担を軽減する目的で負担軽減費をお支払いいたします。詳しくは、治験来院時に、治験実施施設の治験担当スタッフ(医師や治験看護師等)のメンバーにご相談ください。
まず、[こちら]でいくつかの一般的な質問に 回答していただきます。回答に基づき、治験参加への基本的な基準を満たしているかどうかを判断します。これらの基準を満たしている場合、治験実施施設より、直接来院していただくようご連絡いたします。来院時に医師によるスクリーニングを受けていただき、この治験の参加要件を満たしているかどうかを確認します。
臨床研究に参加する理由は複数あります。まず、現在罹患している疾患や病状のために新しい治験薬の投与を受けることで、自分自身の健康状態に対して、参加者がより積極的に向き合うことができます。また、必要とされる医薬品を市場へ送り出す重要な役割を担い、同じ疾患や病状を持つ多くの患者さんの今後の生活を変える可能性があります。同じ疾患を持つ他の患者さんの利益になり、また、参加者ご自身は、治験に関連する妥当な交通費と食事代の負担を軽減する目的で負担軽減費を受けることができます。あなたのような参加者のご協力が変化をもたらします。あなたに参加資格があるかどうかを確認しましょう。
治験参加によるリスクを最小限に抑え、被験者の潜在的なあらゆる利益に見合うよう、すべての治験は施設の治験審査委員会により審議され、治験実施の妥当性は継続的に監査されます。治験は自由意思による参加であり、あなたは、理由に関わらずいつでも治験への参加を取りやめることができます。またこれにより不利益を被ったり、本来受けるべき利益が損なわれることはありません。